清らな水

清らな水

山の自然水 吉野酒造の仕込み水は蔵元の保有する山の自然水です。

当蔵では、先人によって掘られた横穴式井戸(洞窟)に山の水源から水路で自然水を引き入れ、貯水し、仕込み水として使用しています。
井戸水というと地下水と思われるお客様も多いのですが、このあたりの地下水は鉄分が多く、仕込み水には適しません。

山から引く自然水はやわらかな軟水です。
おそらく先人は良質の水を求めて、いくつかの井戸を敷地内に掘ってみたものの、地下水では良い酒が造れなかったので、試行錯誤の後、保有する山の水を仕込み水に起用したのではないかと思われます。

清らな水2



洞窟の長さはおおよそ150m。
その突き当りに切石を積んで組まれた水路があります。

当蔵の横井戸はおいしい酒を造ろうと先人が一心で、洞窟を手で掘り造られた、
偉業の証しです。

清らな水3



腰古井はこのような軟水で仕込んでおりますので口あたりも柔らかく感じられ、女酒に例えられています。

勝浦は今でも緑豊かな雄大な自然が広がっていて、当蔵が保有する山々にも長い年月を経た古木が茂っています。

酒の旨み、あたりのやわらかさとほのかな甘さの余韻。
この豊かな味わいに由来する山の恵みなくして、腰古井は生まれなかったと思います。